2023年4月5日
今日も一日ゼロ災で!【製造現場に潜むヒヤリハット・・・】 ~お客様へご満足いただける商品を届けるために、安全安心な環境、作業で効率よく安定供給!~
今回は、皆さんもご存知かと思いますが、ものづくりの現場では良く耳にする言葉
「 ヒヤリハット 」について改めて理解を深めようと思います。
ヒヤリハットとその重要性
「 ヒヤリハット 」とは、思わぬ出来事に「ヒヤリ」としたり、驚いて「ハッとする(ハット)」したりする事を指し、
重大な災害や事故には至らなかったが、一歩間違えば事故に発展したかもしれない出来事 です。
そもそも何故そこまでヒヤリハットが重要なのか???
その裏付けには「ハインリッヒの法則」と言って、
労働災害における経験則の一つでこの法則を発表したハーバート・ウィリアム・ハインリッヒ氏の名前が由来です。
その内容は「 1件の重大事故の背景には、軽微な事故が29件、さらにその背後には300件の異常が潜んでいる 」という法則で
「1:29:300の法則」とも呼ばれています。
その背後に潜んでいる 300件の異常こそ 「 ヒヤリハット 」になります。
そして重大な災害・事故へ発展させないためには、
「 ヒヤリハット 」 の段階で対処することがとても重要 だと言われています。
ヒヤリハットとなる要因は単純なミスから?
忙しくバタバタと作業をしていると「あれ?確認したっけ?」なんて良くありますよね。
✔ 確認ミス・・・見間違い、聞き間違い
✔ 物忘れ的なミス・・・つい、忘れてしまった
✔ 動作的ミス・・・頭と手足の食い違い
一見ちょっとしたよくあるミスですが、これらが複雑に絡み合って災害や事故が発生!
また重大な災害や事故に至らなかったとしても、
作業のムリ・ムダ・ムラによる生産効率の低下(設備故障)や品質の低下(不良発生)につながり、全くいい事はありません!
重大な事故を未然に防ぐには
私たちの職場、製造業では様々な機械や工具を使用するため、
それぞれの特徴を理解したうえで正しい操作(使用)を行う事と
日々の安全確認が重要になってきます。
プレス加工機などには安全装置が付いているので、
稼働中に危険範囲内に手などの障害物が入ると安全センサーにより機械が停止しますが、
ボール盤やフライス盤といった汎用工作機械や手作業で行う仕上げ加工などは
作業者の技量と注意が重要です。
先ずは十分に指導を受け、熟知してから作業を行なう事は当然ですが、
習得したからといって日々の点検や注意を怠ってはいけません。
ここで日頃私たちが現場でどのような事に注意し作業を進めているか
一般的な注意事項の一部ご紹介します。
♦ 機械の起動前には必ず自分で周辺を確認する。
♦ 機械の変調(音・煙・異臭・熱・振動等)やその他の異常を感じた際は、
直ちに機械を停止し、管理者に連絡する。
♦ 機械の清掃、修理、点検、注油などは必ず機械の運転を停止した状態で行う。
♦ 工作機械、特にボール盤や旋盤などは手袋を使用してはいけない。
♦ 作業服は袖口、裾が閉じているものを着用し、
暑いからといって手拭いやタオルを腰や肩にぶら下げたまま作業をしない。
♦ 削り屑や防塵が発生する工作作業は、防塵メガネ(保護メガネ)・マスクを着用する。
♦ 歯車、ベルト、シャフト、砥石など惰力で動いている機械を手足や工具などで止めないこと。
♦ 運転中、回転中の機械や材料、製品などの上を超えて反対側に手を伸ばしてはいけない。
♦ 終業の時は、点検を十分に行った後、機械の各部を必ず完全に停止位置(定位置)へ戻しておくこと。
♦ 作業範囲にある通路や床上の障害物は転倒する危険があるため日々整理整頓すること。
ヒヤリハットは日々の作業に潜んでいる
こうやって注意事項を改めて見返すと当たり前のことなのですが、
「つい、うっかり」が発生してしまいます。
我が社では上記にあげた注意事項を一度の教育ではなく日頃から意識すると共に
以下の点で管理を行い、作業者一人一人の「気づき」を大切にし、ヒヤリハットを未然に防ぐ取組を実施しています。
☆ 朝礼終礼に於いて今までの事例やヒヤリハットした事など対処法を含め発信(注意喚起)
☆ 機械、設備の点検実施(日常点検、月齢点検)
☆ 設備の特性に合わせた注意事項を各設備へ掲示する。
☆ 作業マニュアルの作成
☆ 指さし呼称の推進
☆ 5Sの実施「整理、整頓、清掃、清潔、躾(習慣)」
小さいミスや不注意で大きな事故につながる事を理解し、
常に危険と隣り合わせで作業をしているという事を意識し作業をする事が大切ですね。
さてさて、今日も一日ゼロ災で頑張りましょ!